院長コラム
新型コロナウイルス感染症について
当院での対応:
現時点では、疑いのあるかたは、保健所で対応する方針となっております。
心当たりのあるかたは、最寄りの保健所に連絡をして指示を仰いでください。
新型コロナウイルス感染症は、飛沫感染や接触感染で人から人に感染すると考えられています。潜伏期間は14日程度です。軽症の方も多くいると考えられ、感染しても明らかな症状のない方もいるようです。このため、封じ込めが難しく今後、日本でも広がる可能性があります。すでに入り込んでしまっているのではないかという観測もあります。死亡者数も増加していますが、肺炎を発症した方の2%前後の死亡率ですので、軽症者を含めた死亡率はもっと低いと考えられます。
インフルエンザやHIVの薬が有効であるという報告もありますが、現時点では有効なワクチンや治療薬は確立していません。症状を緩和し、合併症を防ぎ乗り切ります。
コロナウイルス自体は、かぜをおこすウイルスとして一般的なものですが、今回の新型コロナウイルスは従来のコロナウイルスよりもやや毒性が強いと考えられます。また、人類が免疫をもっていないため一度に大量の感染者が発生し、医療資源が不足するという問題が生じています。
現在流行中のインフルエンザは、ほとんどが以前に問題となった新型インフルエンザです。今はだれも新型とは呼びません。今回の“新型”コロナウイルスも、しばらくのちにはごくありふれた感染症になる可能性があります。封じ込めは困難かもしれませんが、感染拡大の速度を制御することは重要です。感染拡大がゆっくりであれば、医療資源の枯渇を防ぐことができ、その間に重症者に対する治療法の確立や診断方法の簡易化などができます。
感染拡大を防ぐのは、一人一人の取り組みが大切です。咳や熱のあるかたは、マスクをして周囲にウイルスを広げないようにしましょう。マスクがない場合は服の袖などで覆いましょう。手を当ててすると手についたウイルスを広げてしまう可能性があるので避けるほうがよいでしょう。手にしてしまった場合は、手洗いをしてください。
予防で最も大切とされるのは手洗い・手の消毒(アルコール消毒)です。服や手にはウイルスが付着しているとものと考えてください。家にかえって服を脱いで、マスクを外して、その手で顔を触ると感染する可能性があります。手洗いと消毒を心がけましょう。
マスクの効果は疑問の声もあります。欧米では病気の人がするものとされ、感染を予防する目的では使用されていないようです。コロナウイルスやインフルエンザウイルスは飛沫感染しますが、通常、2m程度離れれば問題ありません。公共交通機関の利用時など、自分から2mの距離に多数の人が入る場合にはマスクも一定の効果があるのではないかと考えます。マスクを使う時は、顔にあったマスクを隙間のなるべく少なくなるようにつかいましょう。マスクで予防できるのは、直接飛んでくる飛沫をブロックするだけです。マスクや衣服や手にはウイルスが付着しています。手洗いなしにはマスクも意味をなさなくなることは心得ておきましょう。
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